2019年10月30日水曜日

JOKER

今回は話題になっているJOKERを視聴。

JOKERと言えばバットマンに出てくる最初の悪役で狂ってるだけで特に特殊能力はない。
ぐらいの前知識。

映画に関していえば、バットマン映画のダークナイトでJOKERを演じた役者さんがその映画撮影後に急逝してしまい、物凄い演技と存在感を発揮したってのは聞いたことがある。

そして今作は鬱展開でやたら日本ではヒットしているとのこと。

悪役にスポットを当てたスピンオフは面白いのが多いので期待大!




「イメージしてたJOKERと違う!!!」

これが率直な感想。

@jokermovie


そして

「JOKERの誕生がバットマンを誕生させた!」

これがこの映画のストーリーで最大のポイントだと思う。
バットマン好きならめっちゃワクワクしたんだろうなぁ~
バットマンをあんまり知らない俺でもバットマン誕生の瞬間に気付いた時興奮したもん

そして個人的に最も興奮したのがロバート・デ・ニーロの出演である!
やっぱめちゃくちゃかっこいいし、何気に美味しい役どころ貰っててさすがである。
そしてロバート・デ・ニーロJOKERの名付け親(=ゴッドファーザー)になっているのもオマージュ的配役でたまらん!


なぜアーサーはJOKERになったのか



JOKERと言えば「狂気」なイメージがあったので、その狂気の源泉を精神疾患でまとめてしまったのはやや食傷気味な演出だったのではなかろうか。
(※調べてみると元々「サイコパス」と言う設定はあるらしい)

突然笑い出す男 JOKER

笑えない少年 BATMAN

この対比をしたかったがための演出だったんだろうけどね



さえない中年ピエロ(ピエロ名はカーニバル)だったアーサーがゴッサムシティの破壊の象徴であるJOKERとなるまでの軌跡を描いているのだと思っていた

しかし実際は世間とマスメディア、そして自らの精神疾患に翻弄された挙句、世間の不満の象徴として囃し立てられてしまう悲しい男の物語であった

JOKERが誕生した後、彼がゴッサムシティでどのような活躍をするのか知ってると印象は違うのかもしれないが今作のJOKERは世間とメディアに持ち上げられた悲しきピエロでしかなかった。



フォトジェニックな瞬間

映画には切り取られるべき美しいシーンが不可欠である
不可欠になって来たと言い換えてもいいのかもしれない

アーサーが敬愛する司会者マレー・フランクリンの番組に出るために意気揚々とビビっとなカラーのスーツを纏いピエロのメイクを施して階段を踊りながら降りてくるシーンは印象的だったのではないだろうか

皆が知る狂気を帯びたJOKER像がJOKERを語る上では必要だった
それがあの階段のシーンだったのだと思う


総評

前評判に引っ張られてしまい凡作に感じてしまう
若しくはBATMANのライバルであるJOKERに狂気を期待し過ぎてしまったか

BATMANの両親が強盗に殺されたのがJOKER誕生の日だったと言う逆伏線はダークナイトを見たいと思わせるのに成功している

ピエロが世間とメディアに踊らされ本物のピエロとして踊らされることになった

【追記】2019.11.7

シニカルと言う名のJOKER

ちょっと思うことあって追記。
皮肉と言う切り口でJOKERを紐解いてみる。

①母親の愛情と言う皮肉

道化師として働きながら家では精神疾患を患った母親の介護をするアーサー。
その献身的な姿は母親への愛への恩返しであったが、アーサーが患っている「突然笑ってしまう」と言う疾患の原因はその母親から受けた虐待の影響であった。
そして信じていた母親から産まれた訳ではなく養子だったことも判明する。

家から一歩出るとバカにされ暴力の対象となる弱者のアーサー。
それが家の中では母お介護すると言う庇護者と言う役割を得ることが出来ていた。
そんな意味でも唯一の母親は大事な家族であった。

その家族の愛情もそもそも存在しなかった。

②BATMAN誕生と言う皮肉

色々と持っていないアーサー。
なのにうっかりピストルを持っていたアーサー。
電車内で高所得層のサラリーマン3人を射殺。
一躍時代の寵児となってしまう。

その後、自分をクビに追い込んだ同僚を殺害。
自殺するつもりで出演した敬愛していた司会者を殺害。

その後逮捕されるが暴動が起きているゴッサムシティの暴力の象徴として祭り上げられてしまうアーサー。
何も分からず踊ってしまうアーサー。

その暴動の中で一人の暴徒が金持ち夫婦を子供の前で殺害。
その子供こそが後のBATMANとなる。

JOKERとして祭り上げられ、その祭りの最中に自らを倒すライバルであるBATMANを産み出されてしまう。
一般大衆と言うなの暴徒によって。


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